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「ひふみん」こと加藤一二三九段のトークショーへ行ってきた話

あべのハルカス近鉄百貨店で行われた「加藤一二三 九段×竹俣紅 女流初段 新春トークショー」へ行ってきました。
新年早々、テレビ番組で「ひふみん」こと加藤一二三九段を知り、興味を持った3時間半後にご本人の話を聞ける機会があるなんて…!
今年は良い年になるかもしれないなぁと思います。
トークショーでは30分という短い時間でしたが本当に興味深いお話がたくさんありました。
以下トークショー内容の簡単な覚え書き。
- 誕生日が1月1日。2018年で78歳に。竹俣女流初段より猫グッズのプレゼント。
- 猫が好き。猫は賢いので行動に意味がある。一二三さんが飼っていた(?)猫は天才。皆には笑われるかもしれないけれど、という前置きの後、完璧な猫はいないけどうちの猫は完璧な存在だった。
- 3時間の研究で勝ててたのに、現役最後の頃は2週間研究して負けた。引退するのもありかなという考えに。
- 8時間300日勉強ばかりしていても強くならない。合間にドラマを見たり旅に出たりするといい。
- 対局の前の晩「負けるかも」と思ったことはない。
- 研究は将棋盤を使う。その方がわかりやすいから。
- 好きな四字熟語は「直感精読」。直感で閃いた手は大体いい。
- 好きな食べ物はハンバーグ。
- 羽生さんは僕より強いけど棋譜としての完成度は同等。
- これまで対局という作品で名局を作った。これは100年200年先に残る名局。バッハ、モーツアルトが作曲した作品のように感動させることができる。
- 語弊があるかもしれないけれど、という前置きの後、昨年将棋界を盛り上げたのは羽生さんと藤井君と自分。
- 藤井君は20歳までに7段はいく。この「7段まで」というのは彼にとっては不満かもしれないけど、8段にいったら「天才」と褒めてあげる。でも自分の記録(18歳で8段?)を抜かれることはない。
- 自分は負けず嫌いではないと言いながら、藤井君に記録を抜かれることはないとしきりに言っていたので「実は負けず嫌いでは?」と司会者から突っ込まれると、「少しだけ」負けず嫌いだと認める。
- 「ひふみんアイ」を作った古坂大魔王先生から歌の天才だと言われた。「ひふみんアイ」がYoutubeで70万回再生されている。もし今後100万回再生されたら大きな仕事が舞い込むと思う。
- 紅白歌合戦では審査員だったが、歌う依頼をされたら堂々と歌うつもりでいた。「ひふみんアイ」を少し歌ってくれた。
- 棒銀が得意。棒銀はオーソドックスな手で、藤井君がこれを使うと(覚えると?)名人になれる。
- 羽生さんに「長く棋士でいる秘訣は?」と2回聞かれた。天才相手に答えるのはおこがましいから答えていなけど、羽生さんがあと1回聞いたら答えようと思っている。長く棋士でいる秘訣の正解がある。まずは健康でいること。そして奥さんの支えがあること。(答えをトークショー中に教えてくれた一二三さん)
…将棋は詳しくないので、戦法名などは少しあやふやですが…
3時間の研究で勝てていたのが2週間研究して負けた、8時間将棋の勉強ばかりしていても強くなれない、というお話は聞いていてとても興味深かったです。もっと掘り下げたお話も聞いてみたいと思いました。
私は小さいころに囲碁は父から教えてもらい、今でもよく父と対局しますが、将棋は最近やっと駒の動かし方を覚えた程度。
将棋の考え方がまだ呑み込めず、まだまだ1手詰めで苦戦していますが、戦法あたりが理解できるレベルまでいったら一二三さんの本を読んでみようと思いました。
2018年の新年から縁起の良さそうな方のお話を聞くことができて、幸先良い始まりでした。